転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す ZERO【ラノベ感想】
転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す ZERO
著:十夜
イラスト:chibi
出版:アース・スターノベル
アマゾンのあらすじより
舞台は300年前のナーヴ王国。
強大な癒しの力を持つ、幼い最強聖女のお話。ナーヴ王国の王女、セラフィーナは生まれつき目が見えず、隠れるように森で暮らしていた。
幼い精霊たちとともに、穏やかな日々を送っていた6歳のセラフィーナのもとに、一人の訪問者が現れる。
「君がセラフィーナだな。シリウス・ユリシーズ、君の従兄だ」
若き騎士団副総長、シリウスは王都への帰還を無理強いすることなく、セラフィーナに寄り添うように森で過ごすが、ある事件をきっかけに、彼女の能力が覚醒し──
感想
『転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す』のスピンオフ過去編で、フィーア転生前のお話です。
本編では意外と語られないシリウスとの「おにろり」が面白かったです。
本編を未読でも楽しく読めるお話だと思います。
主人公はセラフィーナ(6才)。精霊に愛された無自覚最強幼女です。転生後の無自覚にやらかしまくる才を、6才にしてばっちり身につけています。しかも転生前は、そこまで才能を隠さないといけない理由も無いんですよね。無自覚にやらかしてシリウスお兄様(19才)に「セラフィーナはすごいなぁ」される「おにろり」です。大変に堪能できました。
本シリーズの無自覚にやらかすのが、幼女だってのと非常に相性がいいですね。
成人していると「おいおい…」とツッコみの3つや4ついれたくなりますが、6歳なら「ちかたないあぁ」と優しい気持ちになれます。
そしてセラフィーナは、やらかしと同じぐらい思いやりある行動もするので、ますます保護者目線で「ちかたないあぁ」と感じてしまいました。
ZEROでは、本編でもお馴染みのカノープスも登場します。まぁ登場早々、天然なセラフィーナにタラされるんですけどね。
カノープスの過去は、本編のストーリーを思い起こさせるシーンがあるのも面白かったです。
またZEROでは、保護者の黒竜ザビリア不在です。ということで契約精霊のセブンが、ZEROでは登場します。
セブンは男の子の口調で幼なじみとか、悪友的なポジションっぽい気がしました。セラフィーナを独占したいような子供らしさを感じるキャラです。
ZEROでは、セラフィーナも相棒の精霊もお子ちゃまモードですね。
2巻目の感想
本編8巻目のあとに読みました。フィーアの勘違い能力は、前世のセラフィーナ(6歳)時代から全く変わらないのがよく分かりましたね。ド天然&規格外聖女パワーすぎます。
1巻目ではお気楽な様子だったセブン君が、今回ばかりは冷や汗かきっぱなしです。空気読まずなセラフィーナときたら超大物に対して友達と話すみたいないつもの態度。その横で顔色をかえるセブン君が、気の毒だけど笑ってしまいました。
あとZEROのシリーズでは、精霊との繋がりが重要になりそうな印象を受けました。泣き虫な聖霊って児童文学に出てきそうな聖霊もいて、こっちのシリーズもまた一風違って面白いです。ファンタジー感強いですね。
あとはシリウスの完全保護者っぷりですよ。「過保護者」の一言は、良い得て妙です。過保護者とフリーダムなお姫様、大変に良い取り合わせでした。
大きな力を持った子供が、周囲を振り回すライトコメディが好きな方にオススメです。
加えてお兄様とロリの組み合わせが好きなら、是非とも読んでみてください。chibiさんのイラストとあわさって強烈に仕上がってますよ。
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