いつもは真面目な委員長だけどキミの彼女になれるかな?【ラノベ感想】

2024年6月12日

いつもは真面目な委員長だけどキミの彼女になれるかな?
著:コイル
イラスト:Nardack
出版:電撃文庫

  いつもは真面目な委員長だけどキミの彼女になれるかな?

アマゾンのあらすじより

真面目なはずの委員長、二人きりの時だけワル可愛い!
何となく家にいづらい俺は、夜の繁華街でバイトをしている。ある日、暴漢に絡まれているギャルを助けたら……その正体は、クラス委員長の吉野紗良さんだった!
「いつもきっちりしてると疲れちゃうんだ。だからたまに、素の自分に『変身』してるの」
仲間意識を持った俺たちは、素顔を見せあえる秘密の友達関係に。
「と言っても、まさか高校生にもなって女子と石投げ遊びをするとは」
「いいじゃん、楽しいし! あ、一緒に駄菓子屋にも行きたいな!」
実は無邪気で子供っぽい吉野さん。自然体で過ごす「ちょっと悪い」友達関係が始まる!

感想

学校では真面目な委員長。街であう姿はギャル。
そんなギャップがある美少女とのラブコメで面白かったです。

私は学園ラブコメの好みがうるさくて、ほとんど読まないんです。そんな私の好みにピタっとはまって楽しかったです。過去作でのキャラの情景が豊かだったコイルさんの作品で、自分にあった作者買いは安心ですね。

 

さて秘密を抱えた美少女が自分とだけ秘密を共有してくれるシチュなんて、好きになっちゃっうのは当然ですよね?

吉野さんは家でも学校でもいい子。でも主人公の前だけ正直な自分を見せてくれて、そのうえ「穢してくれないかな?」なんて言われたら好きになっちゃいますよね? 普通なら男子高校生的に暴走不可避ですよ。

そんな急角度でのツッコむ要素を入れつつ、ラノベ主人公としてキレイに「穢してくれない」は受け流して、吉野さんとの距離は段階を踏んで深めていく展開が描かれているあたり上手だわー。

 

あと吉野さんと主人公が惹かれ合うのって、似ているところがありながらお互いにないものを持っているからなんだろうなって思えて、そこも上手だわーと感じました。

2人が似ているところでいうとお互いに学校では、あたりさわりない嘘の自分を演じているところですね。それから秘密のバイトをしているところも共通点です。
一方、秘密のバイトへのスタンスは真逆で家族公認の主人公に対し、吉野さんは内緒も内緒です。吉野さんは親を悲しませたくない一心で家でも自分を演じているんです。子供らしい遊びをしてきた主人公に対して、吉野さんはお稽古漬けで遊びも知らない、息が詰まるような過ごし方をしてきたんです。

私はだから吉野さんって大人の世界に入ってバイトしていて、自分のやりたいことをしている主人公にひかれたんじゃないかなって感じてます。

 

それから私の学園ラブコメの好みですね。本作はバッチリでした。
というのも主人公が中学生や高校生なのに一人暮らし、安定した収入があって子供しか出てこない構図、よくあると思うんですがそういうの私苦手なんです。子供の世界は学校と家庭のシーンでできていると私は思っているので、学校だけを切り取られると違和感しか感じないんです。そして学生なのに不自然に大人びた思考をした主人公だったりするともうアウトです。

その点本作は主人公と吉野さんの周囲には、家族がいて大人がいてクラスメートと様々な人との関わりがありました。そして登場する大人は邪魔をする存在じゃなくて、主人公と吉野さんを愛ししていて導いてくれるんです。まぁ見習っちゃいけない大人もいますけど、子供の行動範囲で広い世界が創られていて楽しいです。

また主人公が秘密のバイトをしていることで妙に女性になれていたり、女性からのボディタッチに耐性があるのも吉野さんとのいい距離感に繋がっている気がします。こういう登場キャラの背景もしっかりしている作品好きです。安定のコイルさんです。

 

来月に2巻目の発売が決まっていて続きが楽しみです。

 

2巻目の感想

真面目な委員長が彼女となった2巻目です。

こんな青春……というようなイチャラブ甘あま & まぶしい青春。読みどころたっぷりで面白かったです。

文化祭のシーンなんて大好きです。
2人だけの文化祭ではなく親友の中園やダンス部など仲間を巻き込んで、全員で一つのものを創り上げるなんて青春です。頭に浮かんでくるこのシーンの情景がキラキラと輝いているんです。青春ど真ん中で美しかったです。

 

そしてこれまで我慢し続けていた吉野さんが、はじめてを次々と経験していって高校生活を満喫しているのも素敵でした。
駄菓子を食べて盛り上がるところなんて、本当だったら高校生になって初めて経験することじゃないんですけどね。

小さい頃に母親とこんな時間を過ごしたかったなんて、娘に言わせちゃいけませんよ。
3巻目以降は吉野ママの動きがポイントになりそうだと感じました。吉野ママだって子供を愛しているだろうなってのは感じます。
でも幸せになるからこのレールの上を歩けって雰囲気が強くて、娘の本心には気づいていないし向き合っていないと思うんです。

 

陽都と交際しているのなんて聞いたらこの親は120%反対するでしょ? 妹ちゃんと比較とかまでしちゃいそうな気がするんですよね。
なんかリアルでもこんな親いそうだなって、絶妙な毒っぷりなんです。また吉野さんが泣くことになるのか……まずます続きが気になります!

 

徐々にでいいので吉野さんには、家族の前でも本当の自分でいられるようになってほしいですね。

 

3巻目の感想

吉野さん、勇気を振り絞ってよくがんばったねえ。

理想とはほど遠いかもしれないけれど、実際の人間はそう一気に人格が変わるわけでもありませんからね。この形が彼女にとって居られる関係性なのかもしれません。

だからといって私は吉野ママをゆるしませんよ!
なんでもっと子どもを真っ先にみてやれないのか、なんで家の外の顔を先に気にしてしまうのか……
子どもが母にかけてほしかった言葉を、主人公の口からしか出てこないとかさあ……

 

この作品に出てくる親は、みんなうーーんばっかりなんです。しかしそれ以外の大人は、ちゃんと大人をしていて主人公たち子どもを助け、導いてくれるんです。そこが学園生活をあつかったラノベでありながら、私が特に好きなところです。

商店街とかさくらwebの大人たちがかっこよかったです。あの「どうせ高校生なんだから期待してない、だから失敗したら大人の責任、成功したら高校生たちの手柄」と自分も言えるようありたいものです。

 

そして最後に3巻目はとっても甘かったです。
3巻目冒頭から下の名前呼びですよ!しかも下の名前で呼ぶようになっても呼び捨てじゃなく、さん付けでよぶ初々しさです、素晴らしい!

甘くて青春で素敵な学校生活を楽しむことができました。
彼女との関係だけでなく、クラスメートと何かをいっしょに創り上げるお話もよかったなあ。楽しかったです。

 

それにしても吉野さんのあのLOVOLOVE攻勢によく耐えたなあ。彼は聖人かないかでしょうか。すごい主人ですよ。

 

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Posted by kyoikyoi