元暗殺者、転生して貴族の令嬢になりました。【ラノベ感想】
元暗殺者、転生して貴族の令嬢になりました。
著:音無 砂月
イラスト:みれあ
出版:PASH!ブックス
アマゾンのあらすじより
全然なりすませてない転生令嬢の コメディ×サスペンス×ときどきラブ! ? 任務に失敗した暗殺者が転生したのは、公爵令嬢のセレナ。 「私は元暗殺者。なりすますなんて簡単だ」 そう思っていたセレナだが、 頭がお花畑な母親や、彼女を蹴落とそうと周りを欺く義妹などとの 感覚のズレにいら立ち、生きづらさを感じていた。 マウントだらけのお茶会に、ドロドロな学園生活…… 周囲からの嫌がらせを冷めた目で痛烈にかわしながらも、 その冷徹さゆえに疎まれ孤立していくセレナ。 そしてある日、義妹が第二王子と婚約することを知り、 ついに家出を決意する。 しかしそこに、第一王子のエヴァンが現れてーー!? 愛を知らない冷血な元暗殺者は、 怯むことなく貴族社会を突き進む!
感想
スペースでのオススメ紹介で気になっていた作品でした。
タイトルの通りの転生ものでありながら、あえて王道の展開からちょっとズラしてきていたのが新鮮で面白かったです。
まず転生といっても地球からの異世界転生じゃありません。とあるファンタジー世界からファンタジー世界への転生です。日本人的な視点が入ってこないので、これはファンタジーなんだなって読みやすかったです。
特に私がこの作品で良いなぁと思ったのは、「主人公の生き方は変わらない」というところでした。
普通の転生作品だと元暗殺者なら、まったりスローライフを狙うとか、こっそり人助けの道を選んだりしがちなんです。しかも騒動を自分から巻き起こして、スローライフからかけ離れていってしまうとか、あるあるですね。
でも本作はそんなことありません。
なんといっても暗殺者の生き方しか知らないのです。だから転生しても暗殺者として生きてしまうんです。なんかある意味悲しい物語といえるかもしれません。
そこからくる令嬢なのに思考方法や行動は、完全に暗殺者なあたりから貴族社会から浮きまくるのが面白いです。
あと養子で入った妹とのスレちがいも、すごく楽しいところでした。出来があまりよくないけど周囲に好かれる行動をとる妹と、暗殺者思考で何を考えているか分からない実の娘。この対比が見事です。
また兄弟げんかのすえに主人公は、悪役令嬢のレッテルを張られるんですけど本人は、どこ吹く風なんですよ。まぁいざとなったら1人で生きていけますしね。
そしてそこへ1人出奔なんてさせないぞ、と王族がからんでもきて面白かったです。
また続きが出たら読んでみます。主人公の恋愛面って、どのくらいしたら目覚めるのかな?
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