貞操逆転世界で真面目な成り上がりを目指して男騎士になった僕がヤリモク女たちに身体を狙われまくる話【ラノベ感想】
貞操逆転世界で真面目な成り上がりを目指して男騎士になった僕がヤリモク女たちに身体を狙われまくる話
著:寒天ゼリヰ
イラスト:田中松太郎
出版:マッグガーデンノベルズ
アマゾンのあらすじより
貞操逆転した異世界でくっころ男騎士が成り上がる! ミリオタを拗らせて軍人となった主人公だが、戦場で命を散らしてしまった。だが、異世界の下級貴族の子どもへと転生し「アルベール=ブロンダン」としての第二の人生を歩み始める。しかしそこは女性の地位が高く、貞操が逆転した世界だった! 男性が軍人となるのはもってのほかという常識の中で、アルベール=ブロンタンは世にも珍しい男騎士として成り上がっていく。そんなアルベールに思いを寄せる女たちが近づいてきて……。成り上がるのが先か、性癖が歪むのが先か。現代軍事知識を武器に成り上がりを狙う男騎士を中心とした壮大な架空戦記が幕を開ける!
感想
貞操の倫理観が男女で逆転した世界の物語です。
となるとみなさん気になるのは『貞操逆転世界の童貞辺境領主騎士』と『美醜逆転世界のクレリック』どっちのノリの逆転なんだですよね。
えー本作は前者です。かけらもエロくありません。
泥臭くて血なまぐさい戦記ものでした。童貞辺境領主騎士とおなじカテゴリです。
つまり私好みの泥臭い戦記ってことです。やったね!
主人公のアルベールはお馴染みの転生主人公です。
それで個人の武力と武勇が戦場を支配する前近代的な戦いに、火器を用いた集団戦要素を持ち込んで武功をあげてます。そして女性に負けない剣の腕前も発揮しています。
そうやって功績をあげつづけていたら男性の地位が低い世界でも領地を授かれてしまったんです。
ただ地位が低い男性の拝領をこころよく思わない守旧派の横やりで、治める地は最前線の開拓村に……
となると中央の監視から離れ転成前知識をいかして、好き勝手に領地開発をするチャンス到来なんです。そう定番の展開だったら。
なんと開拓地はエルフの森に接していて、過去に代官はエルフに討ち取られたいわくすぎる地を押しつけられちゃったんです。
守りが不十分な開拓地でエルフの襲撃にどう備えるか? ないないづくしの開拓地で人心掌握から始めるアルベールの奮闘は面白かったですよ。
そしてなんといってもこの世界のエルフは戦闘狂というのが、とっても面白い要素となっていると思います。
エルフは長命だから訓練する時間がいっぱいある。いっぱい訓練したエルフは、兵卒でも人間の将に匹敵する強さをほこります。そこに加えてエルフだから魔法も使えて隠密も得意……そりゃあ人間じゃ太刀打ちできませんよね。
しかもエルフときたら薩摩武士ばりの戦闘狂狂狂で、みんな死に場所を求める脳筋ズなんですよ。
倒れるときは前のめりだし、撤退するときは敵中突破かけてくるし、強者をみたら首取ろうとしてくるし……もうやだ森のエルフ怖い。
そんな戦っちゃいけない森のエルフにアルベールが、どうやって対抗するのか熱くて面白かったです。
タイトルからは想像つかない嬉しい戦記ものでした。
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