転生聖女は友情エンドを目指す!【ラノベ感想】

2024年9月7日

転生聖女は友情エンドを目指す! ~腐女子なのに乙女ゲームの世界に転生しちゃいましたが親友キャラとイチャイチャ百合しながら悪役令嬢と派閥抗争してます~
著:川獺右端
イラスト:riritto
出版:マッグガーデンノベルズ

  転生聖女は友情エンドを目指す!

アマゾンのあらすじより

修羅場とか面倒くさいので、友情エンドを目指します!

ボーイズラブ同人を愛する腐女子の女子大生、高瀬真琴は、コミケに出す新刊漫画の追い込みで三日間貫徹をした結果、過労死してしまう。次に目が覚めた場所は、西洋風パン屋の二階で、見たことの無い西洋風の兄がいた。そして自分も西洋風美少女になっていた彼女は、自分がBL同人漫画を描いていた乙女ゲーム「光の空へ祝福を」の主人公、マコト・キンボールに生まれ変わっていた事に気づく。「親友キャラとの友情エンドを目指そう、修羅場とか面倒くさいし」だが、その願いもむなしく……。

感想

副題に”腐女子なのに”とあります。それでBLあるかな…とおもったらほぼBL要素はありませんでした。
かわいい女の子がキャッキャする楽しいお話です。楽しくて可愛らしかったなあ

貴腐人ローザは陰から愛を見守りたい』の主人公を腐海に沈みきっているレベルとすると、本作の主人公は初見では分からないぐらいですよ。

 

世界観はBL乙女ゲー世界への聖女役として転生です。

主人公マコト・キンボールは原作ゲームをやりこんでいて、だれとも攻略フラグをたてないと誰も破滅しない友情エンドになるのを知っています。
そこで攻略フラグを折りまくろうとして、楽しいドタバタが巻き起こっていくお話です。

現世で同人誌を書くぐらいハマっていたゲーム世界へ転生したのに、推しキャラを堕としたり、ハーレムエンドを目指さないのは新鮮ですね。

 

だから現代人の感覚とマコトの個性的な感覚があわっさって、それはまあ楽しいドタバタの数々です。
なにしろページを開いたカラー口絵の1枚目がですよ、親友カロリーヌから主人公がアルゼンチンバックブリーカーかけられてるシーンなんですよ。

いきなりなんだこれ?です。

雰囲気としては休み時間にバカな男子がプロレス技をかけている感じです。バトルしている感じじゃありませんでした。
なんだか分からないにしても、表紙と口絵の2人は中が良さそうなのは伝わってくる口絵でインパクト特大でした。

 

常識枠のカロリーヌが主人公の奇行に振り回されたり、主人公からのセクハラに振り回されたり、日常系百合さを感じられて楽しかったです。

 

さて百合百合しい部分はゆるふわです。
一方、聖女候補が理由で振り回される部分では一気にキナ臭くなってきます。

 

それこそちょっとした嫌がらせから派閥で圧をかけたり、毒殺で亡き者にしようとしてきます。このあたりだけ宮廷陰謀ものみたいに容赦ないんです。

そこで主人公は攻略対象のフラグだけでなく、自らや仲間たちを守るためにフラグを折りまくらないとならないんですよ。

 

大きな権力と戦うシリアスな部分で読み応え味わいながら、日常系のゆるさも味わえると面白くて飽きない構成になっています。いやあいいですね。

 

1巻目は予想通り攻略対象のフラグを折るどころか、自ら建てにいっていた主人公ムーブでした。おそらく今後も主人公1人だけが気づかないんだろうなあ。
これは巻が進むごとに勘違いが複雑になり、加速度的に愉快なりそうな予感がします。

 

結構な頻度でくるユルい展開のおかげでとても読みやすいです。日常系百合が好きな方は是非!

 

 

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