みつばものがたり【ラノベ感想】

2023年6月2日

みつばものがたり 呪いの少女と死の輪舞
著:七沢 またり
イラスト:EURA
出版:MFブックス

  みつばものがたり1 みつばものがたり2

アマゾンのあらすじより

狂気と踊れ。
『この世界は、私のために回っている――』
謎の万能感とともに永い眠りから醒めた少女ミツバ。
しかし、継母はミツバの覚醒を快く思っていなかった。継母の策略で、ミツバは貴族名を取り上げられたあげく、士官学校に入学することになってしまう。
ところがミツバには、ぼんやりとした異世界の記憶と、無自覚に発動する呪いの力が宿っていた……。
これは、周りの人々に畏れられながらも異能の力でわが道を突き進む少女の生き様を描く、異色の異世界蹂躙譚。

感想

七沢またりさんの作品を初めて読みました。まず最初に感じたのが、文章の表現が美しさです。文学作品に触れたような心地よさでした。
そしてその冒頭数ページの心地よい印象からとんでもない主人公、とんでもない世界感をブッ込んでくるとは想像できませんでした。

 

滅茶苦茶にダークすぎる主人公によるダークファンタジーです。先の展開が全く読めず、引きこまれてしまう面白さでした。

 

主人公のミツバは、ハッキリいって異常な娘です。善悪の区別がついてなくて、子供がアリの巣を水浸しにして遊ぶノリで人の命を奪います。当たり前のように「いっぱい死んだら面白い」とか公言しちゃう野に放っちゃいけない人種です。

それに加えてミツバは、享楽的に流されるタイプでもあるんです。

彼女の友人たちは、「軍隊で出世して国を奪ってやる!」とか「この国の政治は腐っている。革命してやる!」とか明確な目的を持っていて、キャラの行動指針は明確です。
対してミツバは、先のことを考えていないんです。「ダメだったら死ぬだけとだし」と行動が刹那的なんですよ。

だからこそ何をしでかすかが分かりません。この分かりようがなく狂気としか思えない行動が、ミツバの異常さと化学反応を起こして面白さとなってます。ダーク展開が大丈夫な方にはオススメします。

 

そしてキャラだけでなく展開の方も独特となっています。義理の母にうとまれて追放までは分かりますよ。
ただミツバに関わった人が次々に非業の死を遂げて、呪い人形と呼ばれるとかありなんでしょか?
しかもミツバ本人は周囲で人が死んでも無関心どころか、かえって喜んでいる始末です。こんなラノベ主人公も存在するんですね。

完全に危険物扱いされたミツバが軍隊へ厄介払いされて、悪さするなら敵にぶつけておくれとなるのも納得ですよ。押しつけられた士官学校の校長は、なんともご愁傷さまなことで。

 

さて2巻目の後半までは、士官学校に送られたミツバが同期を親交を深め、戦場を経験していくまぁ分かる展開です。それなのにラストは、どうしてこうなっちゃんですかね?
まぁあのミツバだからってしか、説明のしようがないんでしょうけどね?? それにしたってどうしてこうなったですよ。

 

想像もつかない2巻のラストは、是非とも読んでみて欲しいです。衝撃も衝撃が待っています。

 

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