怠惰の魔女スピーシィ【ラノベ感想】
怠惰の魔女スピーシィ 魔剣の少年と虚栄の塔
著:あかのまに
イラスト:がわこ
出版:MFブックス
アマゾンのあらすじより
魔に魅入られた国の謎を、怠惰の魔女が暴き出す!
若くして魔法使いの才覚を持ち、王子の婚約者だったスピーシィ。
しかし、あらぬ嫌疑をかけられ、婚約破棄され罪人が住まう辺境の地に追放されてしまう。
それから20年後――王国は『停滞の病』によって滅びの危機に面していた。
「貴方に王から調査依頼が出されています。原因を突き止めろと」
「不思議なナリのあなたに免じて、私を護衛してくれるなら考えましょう」
辺境で怠惰な日々を過ごす魔女を訪ねてきたのは、魔剣を佩いた少年。
怠惰の魔女が動く時、魔に魅入られた王国の真実が紐解かれる!
(なお、魔女にやる気はあまりない)
感想
スピーシィのひょうひょうとした性格が楽しかったです。
ストーリーは魔法や呪いを中心としたガッツリ系のファンタジーだったにもかかわらず、主人公のノリ口調が軽いおかけで大分読みやすいです。
魔女が真面目な少年騎士を弟子とか従者にして、からかったり意味深なことをいって煙に巻く演出ってみかけますよね。スピーシィと少年騎士は正にその関係性です。少年騎士からツッコミを返されても意にかいさず、面倒くさがるスピーシィの言動は本心なのか? それとも少年騎士に聞かせてはマズい話題から逸らそうとしているのか? いまいちつかみ所がないんですよ。
このフワフワとしたお姉さん感と超絶実力者な魔女のアンバランスさ加減がとっても魅力的です。
あらすじや帯に「(なお、魔女にやる気はあまりない)」とあります。
たしかに王都で起きている問題の根深さに気づくまでは、あんまりやる気を感じられません。しかし本当にヤバいと分かったときはしっかりと仕事してくれます。本気を出すかあ、からみせる伝説になった魔女にふさわしい魔法の数々がカッコよかったです。
さて私がスピーシィの性格で一番好きなシーンは、数少ない友人にあったところです。友人関係だからスピーシィが少年騎士へいうような軽口をたたくと、しっかり友人から反撃(物理込み)を喰らいます。
だけどなんかスピーシィは反撃こみで交流を楽しんでいる気がするんですよねえ。すごく彼女が自然体でいるなあと感じてしまうシーンでした。
こんなスピーシィのキャラを魅力的だと感じた方へオススメしたいです。
まさかの魔女様は友人に接しているのと同じように王女様にまで軽口をたたきますからね。ほんと怖いものなしですよ。
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